熱測定講習会

熱分析講習会のご案内

熱分析は基礎的な研究だけでなく,応用開発や品質管理など幅広い目的で利用され,その用途は年々広がりを増しています。近年,装置の進歩とともに自動化などにより簡便な測定が可能となり,また新たな測定手法も開発されていますが,実験の精度を高めて得られたデータを正しく理解し,解析をするためには,熱分析の様々な理論や測定法のノウハウを知ることが必要とされます。

2025年度講習会のお申し込み

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講習会の目的と特徴

日本熱測定学会では,これから熱分析を始められようとしている方,装置はあるが使い方やデータの解釈に不安のある方などを対象に,熱分析技術の普及とそのレベルアップを目的とした講習会を実施しております。4月から新しく熱測定に関わることになった一般・学生の方,普段使っているが色々なコツを知りたい方などにぴったりの内容です。

専門講師陣

各分野の専門の研究者による質の高い講義。大学・産総研・民間企業の第一線で活躍する講師陣が基礎から応用まで丁寧に指導します。

充実したテキスト

講師執筆テキスト+「熱量測定・熱分析ハンドブック(第3版)」。参加者には特別割引価格(13,500円)で提供します。

実践的な内容

DSC、TG-DTA、ITC、高速カロリメトリーなど最新装置を用いた実習。理論だけでなく実際の操作技術も習得できます。

幅広い応用分野

高分子・無機材料・医薬品・食品・タンパク質など多様な分野の測定事例を学べます。

2025年度の講習会内容

オンライン講習会(6月〜7月):Zoomによるライブ配信で全3回実施。ウェビナー形式の特長を生かし、テーマを選んでのフレキシブルな参加や、当日参加できなかった場合でも一定期間内のオンデマンド視聴が可能です。

第1回:熱分析基礎講座
熱測定の基礎からDSC・TG-DTAの原理、測定事例まで。最後に測定法別の質疑応答時間を設け、普段の測定での疑問を解決できます。

第2回:データ解析と高速カロリメトリー
固相反応の速度論的解析、温度変調DSCのデータ解析、高速カロリメトリーの原理と応用について詳しく解説します。

第3回:応用事例
蛋白質・核酸・低分子のITC分析、医薬品の熱分析、エナジェティックマテリアルの熱分析など最新の応用事例を紹介します。

対面実習(8月):東京理科大学神楽坂キャンパスで実機を用いた実習。DSC測定の基本、高分子材料(PET)のDSC測定、有機低分子の結晶多形解析、高速カロリメトリー測定の4テーマを実施します。座席の都合上30名程度の少人数制で、講師および機器サプライヤー担当者とマンツーマンで相談できる時間も設けています。

個別相談サービス

講習会申し込み時や当日でも事前に質問をお寄せいただければ,講師らが回答を行う「個別相談」の時間も設けております。測定法別(DSC・TG・その他)に分かれての質問タイムや、対面実習では講師および機器サプライヤー担当者とマンツーマンで相談できる時間を確保しており、日頃の疑問や測定上の問題を直接解決できる貴重な機会としてご活用いただけます。

開催形式の変更について 2019年以降

2019年以前は,本講習会は年に2回定期的(東京(2月頃)・大阪(9月頃))に開催してきましたが,新型コロナウイルス感染症拡大に伴い,2021年度よりオンライン講習会となっております。2025年度は6月から7月にかけて3回のオンライン講習会と8月の対面実習を組み合わせたハイブリッド形式で実施いたします。

オンライン+対面のハイブリッド形式の特徴

オンライン講習会の利点:好きなときに好きな場所で講習を受けられ、アーカイブ動画も視聴可能。全国どこからでも参加でき、移動時間やコストを削減できます。

対面実習の価値:2019年度以来となる実機を用いた対面実習では、実際に装置に触れて操作方法を体験でき、微細な操作のコツや装置特有のノウハウを直接学べます。オンライン講義のみの参加後でも対面実習への参加方法変更が可能です(参加費は精算されます)。

豊富な後援・協賛:日本化学会、日本薬学会、応用物理学会をはじめとする多数の学会の後援・協賛により、各分野の専門性と信頼性を確保しています。

ぜひこの機会をご利用いただき,熱分析をご自身の技術とされますよう,お勧めいたします。