熱測定サマースクール2017(第79回熱測定講習会)

〜最先端熱測定技術を基礎から学ぶ〜

日時:2017年8月28日(月)~29日(火)
会場:京都工芸繊維大学松ヶ崎キャンパス(京都市左京区松ヶ崎橋上町)

受付・講義: 東一号館 K101 教室
実習: 一号館 311 教室
 物質の性質を知る基礎データを得るために,熱測定を欠かすことは出来ません。そのための手法として,伝統的なDSC,TGなどに加え,近年ますますその重要性を増している生体分子の希薄溶液中での振る舞いを議論できる超高感度DSC,化学反応に関わる熱力学プロファイルを明らかにする等温滴定カロリメトリ,従来のDSCとは全く違う時間領域にアクセスし,微小試料測定に強い超高速DSC,サブミクロンススケールの熱分析を可能にする局所熱分析法など,強力な測定手法も登場しています。これらの手法を使いこなすことは,企業や大学などでの研究・開発において大きな助けとなるでしょう。研究・開発に携わっておられる皆様だけではなく,熱分析をこれから行おうと考えている皆様およびご興味をお持ちの皆様にも,有益となるプログラムを予定しておりますので,多くの方の参加をお待ちしております。
日本熱測定学会 企画幹事:辰巳 創一,古島 圭智,川上 亘作,岩間 世界

主催:日本熱測定学会
共催:日本化学会,日本薬学会,日本薬剤学会,京都工芸繊維大学
協賛:応用物理学会,大阪医薬品協会,化学工学会,近畿化学協会,高分子学会,資源・素材学会,石油学会,繊維学会,炭素材料学会,日本液晶学会,日本家政学会,日本金属学会,日本DDS学会,日本香粧品科学会,日本化粧品技術者会,日本油化学会,日本結晶学会,日本原子力学会,日本鉱物科学会,日本ゴム協会,日本材料学会,日本食品科学工学会,日本食品保蔵科学会,日本生物工学会,日本生物物理学会,日本セラミックス協会,日本蛋白質科学会,日本鉄鋼協会,日本熱物性学会,日本粘土学会,日本農芸化学会,日本バイオマテリアル学会,日本表面科学会,日本物理学会,日本分析化学会,日本冷凍空調学会,廃棄物資源循環学会,プラスチック成形加工学会,粉体工学会(順不同,予定)

プログラム

8月28日(月) 講義 (東一号館 K101 教室)
10:00~10:10 挨拶 (京都工芸繊維大学)辰巳 創一
10:10~11:10 熱測定の基礎 (大阪大学)中澤 康浩
 熱測定は,熱力学量の温度による変化を検出することで,様々な物質中でおこる相転移・相変化の特徴を明らかにし,新材料の開発や材料の応用へ役立てる実験手段である。様々な熱分析法・熱量測定方法があるが,いずれの手法でも実験で得られるデータの意味を考え,熱力学の原理にそった正しい解析する事が必要になる。講習会の最初に,熱力学の基礎知識を整理し,特にギブズエネルギーや化学ポテンシャルから相関係をどのように理解するかを解説する。
11:20~12:20 DSC/TG の基礎 (ダイキョーニシカワ/京都工芸繊維大学)辻井 哲也
 熱分析は、すべての物質および材料が対象であり、基礎から応用研究、プロセスおよび品質管理などの広い分野で利用されている。最も使用されているDSCとTGを中心に、測定原理と装置構造をやさしく説明する。また、測定における諸問題とその対策、測定結果から得られる情報を整理し、すぐに活用できる測定・解析ノウハウを紹介する。
12:20~13:20 昼食
13:30~14:15 高分子の熱測定 (京都工芸繊維大学)猿山 靖夫
 高分子の熱測定で最も多用されるのはDSCであるため,この講義ではDSCによる高分子の測定をテーマとする。受講者がデータの解釈を行うときの参考となるよう,実例を示しながら現象と信号を対応させて説明する。専門的な知識については説明をしながら話を進め,経験の浅い方にも理解いただける講義にしたい。
14:20~15:05 超高速 DSCとその応用 (広島大学)戸田 昭彦
 薄膜チップセンサーによる超高速DSCでは,微量の試料を用い,毎秒数千度以上の超高速で加熱や冷却し,定量的な熱測定を行うことができる。本講義では,この手法の原理,構造,特徴について概説し,高分子材料の熱測定への応用例について紹介する。
15:10~15:55 蛋白質・核酸のITC (京都府立大学)織田 昌幸
 バイオ関連分野で最近特に汎用される等温滴定型カロリメトリー(ITC)について,その原理と,蛋白質や核酸など生体高分子への適用事例を概説する。ITCで得られる各種熱力学量を如何に解釈し,次に活かすか,DSCで得られる結果と如何に対比させるか,などを紹介したい。測定を通じて経験した注意点なども示しつつ,ITC初心者,あるいは少し使ってみたがどう活用できるか迷っているといった方々の疑問にお応え出来るようにしたい。
16:00~16:45 低分子医薬品の熱測定 (物質・材料研究機構)川上 亘作
 医薬品開発において,熱測定は様々な目的に用いられる。特に,結晶形,結晶転移,融点,脱水和などの原薬物性の評価において,DSCは必須である。しかしながら,多くの情報を得られるというDSCの長所は,何を検出しているのか分からないという弱点にもなり得るため,その有効活用には深い知識が求められる。本講義では結晶多形評価を中心として,低分子医薬品開発における熱測定の利用法を,多くの事例とともに解説する。
16:50~17:35 脂質の熱測定 (徳島大学)松木 均
 脂質は疎水性相互作用で自己組織化した分子集合系を形成し,相転移によりその集合形態を変化させる。本講義では,脂質が示す多彩な膜状態や相転移について説明し,熱測定が脂質集合系のキャラクタリゼーションに極めて有効な測定手段であることを紹介する。
17:40~18:30 グループディスカッション・個別相談  講師全員
8月29日(火) メーカー講義(東一号館 K101 教室)・実習(一号館 311 教室)
9:00~9:20 各熱分析手法による高分子材料・電子材料への応用例  島津製作所 
9:20~9:40 ためになるDSC、TG測定のコツと試料観察熱分析の活用事例  日立ハイテクサイエンス 
9:40~10:00 現場での熱測定とその解析-熱分析を有効活用するためにー  パーキンエルマージャパン
10:05~10:25 品質管理・品質保証の観点からみる熱分析のデータ処理について  ネッチ・ジャパン
10:25~10:45 XRD-DSCと試料観察TG-DTAのご紹介  リガク
10:45~11:05 革新的技術の超高速DSC、FlashDSC1の装置とアプリケーション事例紹介  メトラー・トレド
11:10~11:30 熱量測定による溶解性・濡れ性評価の基礎と応用  ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン
11:30~11:50 マイクロカロリメトリー測定を成功させるためには ―意識しよう!サンプルの溶液中の構造と活性-  スペクトリス マルバーン事業部 
11:50~12:10 ナノスケール局所熱分析技術(nanoTA)の原理・測定例の紹介と今後の展開  日本サーマル・コンサルティング 
12:10~13:30 昼食
13:30~15:30 実習1(一号館 311 教室) 以下の中から1つを選択
高分子の熱分析 (京都工芸繊維大学)猿山 靖夫
 講義で取り上げた現象に関連した測定をして,実際のデータを見ながら,質疑応答を行う。また,装置メーカーの担当者にもお出で頂くので,技術的なノウハウについての質問もして頂ける機会になる。
低分子医薬品の熱分析 (物質・材料研究機構)川上 亘作
 アセトアミノフェン等の医薬品化合物を用い、融解、結晶化、結晶転移、ガラス転移、脱水和等を実際に測定することによって、講義で学んだ内容を再確認する。またそれを通じて、どのようにプログラムを組めばいいのか、どのようにデータ解析を行えばいいのか、解説を行う。
超高速DSC (広島大学)戸田 昭彦
 超高速 DSC を用いたポリマー挙動の測定:最大毎分 240000℃での温度変化を可能にする超高速DSCによって今まで測定の難しかったポリマーの挙動を測定することが可能になる。実際の測定を行い,得られた結果からポリマーの挙動をどのようにとらえればよいのかを紹介する。
超高感度DSC (徳島大学)松木 均
 リン脂質ホスファチジルコリンが水中で形成する二重膜の多重層ベシクル分散液に対してDSC測定を行い,2種類の熱誘起相転移(ゲル相間転移およびゲル相−液晶相間転移)を観測する。脂質に対する熱測定の基本事項(試料調製,測定操作および解析方法)について説明する。
等温滴定カロリメトリ (JASRI)稲葉 理美
 ITC測定にあたり,測定試料準備から実際の測定,解析にいたる一連の過程を,最新ITC機種を用いながら実習し,学んでいただく。ITC測定にあたって何がポイントになるか,良質な実験データを得るためのコツは何か,得られるデータを如何に解釈するか,などを紹介しながら,参加者各位の疑問にも答えつつ,実習を進めたい。ITCメーカーの担当者にも参加いただき,ユーザーとメーカーの対話も促進したい。
局所熱分析法 (日本サーマルコンサルティング)小林 華栄
 ナノスケール局所熱分析技術(nanoTA)はサーマルプローブの先端を加熱することにより、試料表面の局所(極微小領域)における熱特性(ガラス転移や融解、および膨張傾向)を測定する熱分析法である。測定例と合わせて、測定原理・測定における注意点やデータ解析の仕方、さらに、この装置で可能な他の測定手法等も併せて、どのような情報が得られるかを説明する。
15:40~17:30 実習2(一号館 311 教室) 以下の中から1つを選択
高分子の熱分析
低分子医薬の熱分析
超高速DSC
超高感度DSC
等温滴定カロリメトリ
局所熱分析法
17:40~18:30 個別相談


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サブテキスト:「熱量測定・熱分析ハンドブック」丸善
2010年1月に改訂第2版が発行されました。定価8,100円(消費税込)のところ、本講習会参加者には特別割引価格6,900円(消費税込)で販売致します。この機会にぜひご購入ください。
参加日程:
全日程1日目のみ2日目のみ
会員区分・参加費:
熱測定学会に同時にご入会いただいた場合は、会員料金での参加となります。 (年会費:正会員6,000円、学生会員3,000円)
会員番号(本学会会員のみ):
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