第60回熱測定講習会

初心者のための熱分析の基礎と応用

−熱分析の基礎と高分子・無機材料・医薬品への応用−

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会 期: 2008年2月27日(水)〜28日(木)
会 場: 明治大学駿河台キャンパス アカデミーコモン  (東京都千代田区神田駿河台1−11,御茶ノ水駅徒歩3分,新御茶ノ水駅徒歩5分,神保町駅徒歩5分

アクセスは, http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html もご参照ください。
主 催: 日本熱測定学会
協 賛: 日本化学会,日本農芸化学会,日本薬学会,日本物理学会,日本結晶学会,日本分析化学会,近畿化学協会,応用物理学会,日本冷凍空調学会,廃棄物学会,日本金属学会,化学工学会,日本材料学会,高分子学会,プラスチック成型加工学会,日本油化学会,日本ゴム協会,繊維学会,日本セラミックス協会,資源・素材学会,日本原子力学会,日本食品保蔵科学会,日本食品科学工学会,日本生物工学会,日本生化学会,日本生物物理学会,炭素材料学会,日本熱物性学会,石油学会,日本鉱物学会,日本蛋白質科学会,日本鉄鋼協会,日本粘土学会,日本表面科学会,日本バイオマテリアル学会,日本家政学会,日本調理学会,日本液晶学会,大阪医薬品協会,医薬工業協会 (順不同,予定)
参加のおすすめ:
 熱分析は,製品開発・品質管理における基礎物性測定手段として必要不可欠な分析法です。現在では,熱分析装置の自動化・高機能化により,簡便に測定がおこなえる環境が実現されていますが,データの意味するところを正しく理解し,信頼性の高い結果を得るためには,熱分析法の正しい知識,測定法のノウハウを知ることが重要となります。
 日本熱測定学会では,これから熱分析を始めようとしている方,熱分析装置を使っているが使い方やデータの解釈に不安のある方などの要望にお応えして,熱測定講習会を実施しております。本講習会では,基礎から応用までの広い範囲をカバーし,各分野の専門の研究者を講師に迎え,講義と実習を行います。講義では,各講師の執筆によるテキストに加え,本学会編集の「熱量測定・熱分析ハンドブック」(丸善,1998年)をサブテキストにしています。また,分析機器メーカー各社のご厚意による市販熱分析機器や最新技術のご紹介も行っており,充実した内容でこれまでご好評をいただいております。さらに,事前に質問をお寄せいただければ,講師らによる回答を行う「個別質問」の時間も設けますので,有用な情報源としてご活用いただけるものと思います。
 今回の講習会では,ニーズの高い内容を充実させ,熱分析法を理解するために必要な基礎知識に関する初歩的な授業と,高分子材料,無機材料,医薬品の研究・開発に必要な熱分析法に焦点をあてた講義と実習を2日間で実施いたします。研究機関や企業で研究・開発に携わっておられる方々には,高分子・無機材料,医薬品を対象とした熱分析の広い活用法を理解する機会をご提供できるよう,興味深い内容を計画しております。
 是非,この機会をご利用いただき,熱分析をご自身の技術とされますよう,講習会への御参加をお勧めいたします。

日本熱測定学会 企画幹事
中別府 修,飯島正徳,武田 清,藤澤雅夫
 
プログラム:

2月27日(水) 講 義

9:30−9:40 開会の挨拶と講習会の説明
9:40−10:40 熱測定の基礎1
データ解釈の基礎:熱力学
(東京工業大学)小國正晴
  1.熱,温度,熱容量
2.ギブズエネルギー,エンタルピー,エントロピー
3.相転移と相図
4.ガラス転移と緩和現象
5.標準物質
10:50−12:20 熱測定の基礎2
DTA・DSC・TGの基礎
(首都大学東京)吉田博久
1.DTA,DSCの原理と測定法
2.DTA,DSCデータの分析方法
3.DTA,DSCの測定の工夫と注意事項
4.TGの原理と測定法
5.TGデータの分析方法
6.TGの測定の工夫と注意事項
12:20−13:30 個別相談・昼食
13:30−14:40 無機材料の熱分析
(東京工業大学)川路 均
1.無機材料の熱的性質
2.機能性無機物質の相転移
3.無機物質の熱分解と反応
14:50−15:50 テクニカルノウハウ1
(熱分析メーカーによる紹介)
参加予定メーカー:ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン,ブルカー・エイエックスエス,パーキンエルマージャパン,エスアイアイ・ナノテクノロジー,リガク,メトラー・トレド,島津製作所
15:50−16:00 個別相談・休憩
16:00−17:00 テクニカルノウハウ2
(熱分析メーカーによる紹介,研究トピックス紹介)
17:00−17:30 個別相談

2月28日(木) 講義&実習

9:00−10:10 医薬品の熱分析
(東邦大学)米持悦生
  1.日本薬局方熱分析法の概要
2.熱分析,熱測定の製剤設計への応用
10:20−11:30 高分子の熱分析
(滋賀女子短期大学・日本サーマル・コンサルティング)十時 稔
1.高分子の熱的性質
2.ガラス転移
3.結晶化・融解・相転移
11:30−13:00 個別相談・昼食
13:00−16:00 実習
(A,B,Cのうち1課題を選択)
※参加申込書に希望の課題をご記入ください。
(A)高分子の熱分析
(滋賀女子短期大学・日本サーマル・コンサルティング)十時 稔
試料の取り扱い方・測定の注意点
試料の熱履歴,雰囲気の調整
測定条件の選定
測定・ピークの解釈
  (B)医薬品の熱分析
(東邦大学)米持悦生
試料の取り扱い方・測定の注意点
DSC装置の温度・熱量較正
測定条件の選定
医薬品多形,非晶質の確認
(C)無機材料の熱分析
(東京工業大学)川路 均
試料の取り扱い方・測定の注意点
温度および熱量の校正
DSC曲線の解釈と状態図の作成
16:00−16:30 実習に関する個別質問
16:30 閉会

 
第60回熱測定講習会 参加要領
テキスト: 担当講師執筆による講演要旨・資料
サブテキスト: 「熱量測定・熱分析ハンドブック」丸善
講習会参加割引価格 5,880円 (消費税含)
定 員: 講義80名,実習40名程度
参加費(テキスト,  消費税含):
【全課程(講義および実習)】
  日本熱測定学会正会員 29,400円
  学生会員 18,900円
  維持会員 37,800円
  協賛学協会会員 45,150円
  非会員 58,800円
【1日目(講義)のみ】
  日本熱測定学会正会員 10,500円
  学生会員 4,200円
  維持会員 13,230円
  協賛学協会会員 15,750円
  非会員 21,000円
【2日目(実習)のみ)】
  日本熱測定学会正会員 21,000円
  学生会員 15,750円
  維持会員 26,250円
  協賛学協会会員 31,500円
  非会員 42,000円
 
なお、本会正会員年会費は6,000円ですので、非会員の方はこの機会に、ご入会をお勧めします。
 
参加申込方法: