主 催:日本熱測定学会
日 時:2007年7月18日(水) 10時00分〜17時00分(終了後,懇親会開催)
会 場:横浜西口KNビル12F 潟pーキンエルマージャパン テクニカルセンター(横浜市西区北幸2−8−4)
横浜駅西口より徒歩8分
参加費:会員6,000円,学生会員1,000円,非会員9,000円,懇親会1,000円
熱測定は対象が非常に広く,近年注目されている「ナノテク」分野にも利用できるポテンシャルの高い方法です。ナノおよびサブナノ領域のキャラクタリゼーションをいかに実現するかという知的好奇心は新たな熱測定装置の開発や応用技法を生み,その結果,多くの優れた知見がナノテク分野で得られてきています。そこで,熱測定応用研究グループでは「微小熱分析」「局所熱分析」をキーワードに,「どこまで測定できるのか,微小・局所熱分析の現状と応用」と題した講演会を企画しました。
大学,装置メーカーおよび材料評価を専門にされている企業の方々から,最先端の話題,問題提起をいただき,たとえば,どの程度微小な領域まで,またどれくらい微少な量まで,何が測定できるのか,そしてどのような解析ができるのかを具体的な研究事例を通して討論したいと思います。各講演での質疑はもちろん、講演を受けた総合討論や懇親会を通じて,具体的な問題を討論できればと思います。
この機会をぜひご利用いただき,皆様の研究,開発をより活性化させるためにお役立てください。
プログラム
10:00〜10:05 開会の挨拶(潟pーキンエルマージャパン) 辻井 哲也
10:05〜11:00 講演1: MEMSを用いた微小熱分析技術(明治大学理工学部) 中別府 修
11:00〜11:50 講演2:熱による高分子超薄膜上の2次構造変化に関する研究(京都工芸繊維大学 伝統みらい研究センター) 山田 和志
11:50〜13:00 休憩
13:00〜13:50 講演3:DSC・μTAによるナノ・ミクロン領域の熱分析(鞄激激潟Tーチセンター) 中西 加奈
13:50〜14:40 講演4:局所熱分析法(ナノサーマルアナリシス)の現状と応用(鞄本サーマル・コンサルティング) 浦山 憲雄
14:40〜15:00 休憩
15:00〜15:50 講演5:温度スイープ測定機能搭載プローブ顕微鏡による表面物性計測(エスアイアイ・ナノテクノロジー梶j 市村 裕
15:50〜16:30 講演6:赤外線カメラによる高速・局所熱分析 (東京工業大学) 森川 淳子
16:30〜17:00 総合討論 司会 (東京工業大学) 橋本 壽正 日本熱測定学会会長
17:00〜 懇親会
半導体微細加工技術により,従来よりも格段に微小な熱分析センサーが作成可能となっている。髪の毛の直径程度の大きさの薄板上にヒーターや熱電対を形成することで,1000 K/s以上の速度で温度走査が可能となり,ナノグラム,ピコグラム試料の熱分析が実現しようとしている。本講演では,カンチレバー型熱分析センサーによる極微量試料のDTA・DSC研究について紹介する。
最近では,測定技術の進歩により多くの物質の様々な状態における性質の全容が解明されつつあるが,ナノ領域という極限状態における物質の状態や変化などにおいては知見も稀であり,これらを解明することは今後の科学の発展にとって非常に重要である。本研究では,sub-nm〜20 nm程度の高分子超薄膜に対して熱処理を行い,時間や温度に対する2次構造の変化をAFMで観察した。その結果,それら超薄膜上で高分子の非晶から結晶への構造変化を直接的に観察することに成功した。
前半ではDSCを用いたナノサイズの細孔径分布測定の原理と応用例(高分子分離膜,燃料電池電解質膜),後半ではAFMにヒーター兼温度センサーとなるサーマルプローブを組み合わせた装置であるμTAを用いた医薬品,高分子工業材料などの分析例を紹介する。
ナノサーマルアナリシスは,原子間力顕微鏡(AFM)と温度コントロール可能なプローブ(サーマルプローブ)を使用し,試料表面のビジュアル像と100ナノメーター以下の局所領域における物質の熱特性を,高感度・高分解能での測定を可能にする熱分析法である,ミクロンオーダーの試料表面観察から測定箇所を特定し,その箇所のローカル熱分析を室温〜500 ℃の温度範囲で行うことができる。その応用として,ブレンドポリマーや多層フィルムの各部測定,薄膜,ナノコンポジット等ポリマーや医薬品分析に適応できる。
プローブ顕微鏡を用いて温度を変化させての,試料表面形状観察や物性計測は広く行われているが,位相モードや摩擦モードから試料表面転移温度を調べる場合には,温度スイープ測定機能が有効なものとなる。ここでは温度スイープ測定機能を搭載したプローブ顕微鏡(E-Sweep)の概要と測定例について紹介する。
赤外線センサーは,形状から単独素子,リニアアレイ,平面アレイ(Focal Plane Array),測温原理から,熱型(サーモパイルなど)と,バンド電子の遷移を使う量子型に大別される。量子型は,感度と応答性にすぐれ,熱分析への応用の観点でポテンシャルが高い。本講演では,量子型のInSbを用いた赤外線カメラによる熱分析装置について概説する。特に,各種物質を昇降温させ,融解・結晶化過程で生じる潜熱を画像として観測する2次元熱分析の可能性と,外部から変調温度波を与えたときの試料内の各部分の温度変化を時間の関数として捉える熱拡散観測装置としての両面を解説する。
下記参加申込書にご記入の上,学会事務局までお申込みください。申込受理後,請求書と参加証をお送りいたします。
申込先:日本熱測定学会事務局 〒101-0032 東京都千代田区岩本町1-6-7 宮沢ビル601
TEL. 03-5821-7120 FAX. 03-5821-7439 E-mail: netsu@mbd.nifty.com
------------------------------------------------------------------------------------------
2007年7月18日(水) 日本熱測定学会講演会 参加申込書
・ 氏名:
・ふりがな:
・参加区分:○印をお付けください。
( )日本熱測定学会会員 6,000円
( )日本熱測定学会学生会員 1,000円
( )日本熱測定学会非会員 9,000円
・懇親会参加:○印をおつけください
( )する
( )しない
所属団体名:
所属部署名:
連絡先:〒
TEL:
FAX:
E-mail:
------------------------------------------------------------------------------------------