- 第57回熱測定講習会
- −高分子材料開発のための熱分析−
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- PDF版はこちらです
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- 会 期:2006年9月6日(水)〜8日(金)
- 会 場:大阪大学豊中キャンパス(大阪モノレール柴原下車,阪急石橋下車)
- 法経講義棟(講義)および共通教育化学棟(実習)
- 主 催:日本熱測定学会
- 共 催: 21世紀COEプログラム「自然共生化学の創成」
- 協 賛:日本化学会,日本農芸化学会,日本薬学会,日本物理学会,日本結晶学会,
- 日本分析化学会,近畿化学協会,応用物理学会,日本冷凍空調学会,廃棄物学会,
- 日本金属学会,化学工学会,日本材料学会,高分子学会,プラスチック成型加工学会,
- 日本油化学会,日本ゴム協会,繊維学会,日本セラミックス協会,資源・素材学会,
- 日本原子力学会,日本食品保蔵科学会,日本食品科学工学会,日本生物工学会,
- 日本生化学会,日本生物物理学会,炭素材料学会,日本熱物性学会,石油学会,
- 日本鉱物学会,日本蛋白質科学会,日本鉄鋼協会,日本粘土学会,日本表面科学会,
- 日本バイオマテリアル学会,日本家政学会,日本調理学会(順不同,予定)
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- 参加のおすすめ
- 今日,高分子材料はあらゆる生活必需品,産業に使われ,もはや高分子材料なくしては私たちの生活が成り立たないまでになりました。それだけに,高分子材料の性能やその信頼性の向上への要求はますます強まっています。高分子材料の主要な性能は,本質的に高分子の凝集状態の熱力学的性質に強く依存しています。そのため,熱分析は,高分子材料開発において,最も直接的で,かつ根源的な指針を与えてくれる強力な手段となっています。
- 熱分析は近年,装置の進歩とともに簡便で高精度な測定が可能となり,また新しい測定手法も開発されていますが,それらを十分活用するためには,当然のことながら,正しい熱分析の知識が必要です。日本熱測定学会では,これから熱分析を始められようとしている方,熱分析を本当に使いこなしたい方を対象に,熱分析技術の普及とそのレベルアップを目的として,実習を組み込んだ講習会を行ってきました。
- 今回の講習会は「高分子材料開発のための熱分析」をテーマに,それぞれの分野の第1人者を講師に,各講師の執筆によるテキストと本学会編の「熱量測定・熱分析ハンドブック」(丸善)を用いて,基礎から応用までの広い範囲をカバーした講義が行なわれます。さらに,今回特に,これからの材料として注目されているグリーンポリマーの熱的性質についての講義が行われます。希望者には,高分子材料を試料としたDSCおよびTG-DTAの実習も実施します。また,講習会申し込み時や事前に質問をお寄せいただければ,講師らが回答を行う「個別相談」の時間も設定いたします。
- ぜひ,この機会をご利用いただき,高分子材料の熱分析をご自身の技術とされますよう,お勧めいたします。
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- 日本熱測定学会 企画幹事
- 長野八久,戸田昭彦,山崎淳司,米持悦生
- プログラム:
- 9月6日(水)
- 熱分析の基礎
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- 10 : 30〜11 : 50 DTA, DSC 猿山靖夫(京都工芸繊維大学)
- 1. DTA, DSCの基本原理
- 2. 熱容量の測定と応用
- 3. 相転移の測定と応用
- 4. ガラス転移の測定と応用
- 5. 化学反応の測定と応用
- 6. 試料作成,測定条件,標準物質
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- 13 : 00〜14 : 20 TG, TG-DTA 古賀信吉(広島大学)
- 1. TGの原理
- 2. 装置の校正
- 3. TGの測定条件と注意事項
- 4. TG曲線の解析
- 5. TG-DTA-EGA複合熱分析
- 6. 速度制御TG
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- 14 : 40〜16 : 00 TMA, DMA 市村
裕(エスアイアイ・ナノテクノロジー)
- 1. TMAの原理
- 2. TMAの応用事例
- 3. 粘弾性体の緩和現象
- 4. DMAの原理
- 5. DMAの応用事例
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- 16 : 20〜17 : 40 温度変調DSC 戸田昭彦(広島大学)
- 1. 温度変調とは
- 2. 温度変調DSCの原理・測定条件
- 3. 応用例(ガラス転移,1次相転移)
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- 9月7日(木)
- 高分子材料の熱的性質と熱分析
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- 10 : 00〜12 :
00 融解・ガラス・結晶化の各転移を中心とした高分子材料の熱分析
- 十時
稔(滋賀女子短期大学)
- まず,主としてDSCで明らかにされた高分子の転移現象の一般性と特殊性についてのべ,次いでそれらの熱分析への応用を示す。その中で,ナノサイズ結晶の再組織化現象や剛直非晶鎖(ガラス転移を示さない非晶鎖)の存在などにも触れる。
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- 13 : 00〜14 :
20 グリーンポリマーの熱的性質 畠山立子(リグノセルリサーチ)
- 1. バイオマスをベースとするポリウレタンの熱的
- 性質
- 2. バイオマスを組み込んだ複合材料の熱安定性
- 3. 植物材料を組み込んだジェオコンポジットの
- 熱特性
- 4. 生分解による熱特性変化
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- 14 : 40〜16 :
00 熱分析による耐熱性評価 小澤丈夫(元千葉工業大学)
- 1. はじめに 耐熱性とは?
- 2. 非定温速度論 “一般化時間”による整理
- 3. 長期耐熱性評価(1) 加速劣化試験法
- 4. 長期耐熱性評価(2) 短時間試験法
- 5. 熱分解 熱分析による解析
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- 16 : 20〜17 :
40 高分子材料の熱伝導率,熱拡散率 橋本壽正(東京工業大学)
- 1. 熱伝導測定法の分類
- 2. 熱拡散率は何を反映するか
- 3. 試料のサイズと熱拡散率のマッピング
- 4. 成型品のスキン層とコア層
- 5. 複合系の計測と界面熱伝達
- 6. 温度依存性を知る
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- 18 : 00〜 懇親会(学生交流棟1階)
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- 9月8日(金) テクニカルノウハウ(参加無料)と実習
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- 9 : 30〜11 : 45
- 熱分析装置メーカー7社によるテクニカルノウハウ(参加無料)
- (参加メーカー あいうえお順)
- エスアイアイ・ナノテクノロジー
- 島津製作所
- ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン
- パーキンエルマージャパン
- ブルカー・エイエックスエス
- メトラー・トレド
- リガク
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- 11 : 45〜12 : 00 実習の説明 戸田昭彦,猿山靖夫
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- 13 : 00〜17 : 00 実習(A),(B)いずれかを選択
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- (A)DSCによる融解,結晶化,ガラス転移の測定
- (B)TG-DTAによる高分子材料の熱分解の測定
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- 第57回熱測定講習会 参加要項
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- テキスト:担当講師執筆による講演要旨・資料
- サブテキスト:
- (「熱量測定・熱分析ハンドブック」丸善)
- 講習会参加割引価格 5,880円(消費税含)
- 定 員:講義 80名,実習 30名程度
- 参加費(テキスト, 消費税含む)
- 【講義(2日)および実習】
- 日本熱測定学会正会員 36,750円
- 学生会員 21,000円
- 維持会員 47,250円
- 協賛学協会会員 57,750円
- 非 会 員 73,500円
- 【講義(1日)および実習】
- 日本熱測定学会正会員 28,875円
- 学生会員 18,375円
- 維持会員 36,750円
- 協賛学協会会員 44,625円
- 非 会 員 57,750円
- 【講義のみ(1日につき)】
- 日本熱測定学会正会員 10,500円
- 学生会員 4,000円
- 維持会員 13,125円
- 協賛学協会会員 15,750円
- 非 会 員 21,000円
- 【実習のみ】
- 日本熱測定学会正会員 21,000円
- 学生会員 15,750円
- 維持会員 26,250円
- 協賛学協会会員 31,500円
- 非 会 員 42,000円
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- 【懇親会費】 2,000円(当日徴収いたします)
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- 参加申込方法:
- ・申込書にご記入の上,書面にて郵送またはFAXに
- てお申込み下さい。
- ・電話でのお申込みは受け付けておりません。
- ・申込書受理後,参加証・請求書をお送りいたしま
- す。
- ・参加費の払戻しはいたしません。定員を超えた場
- 合は先着順に締め切らせていただきます。
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- 申込先:日本熱測定学会事務局
- 〒101-0032 東京都千代田区岩本町1-6-7 宮沢ビル601
- TEL. 03-5821-7120 FAX. 03-5821-7439
- e-mail: netsu@mbd.nifty.com