第54回熱測定講習会

第54回熱測定講習会プログラム・申込書 pdfファイル
 

第54回熱測定講習会
−初心者のための熱分析の基礎と応用−
会 期:2005年1月25日(火)〜27日(木)
会 場:東京工業大学 すずかけ台キャンパス すずかけホール(大学会館)
        (横浜市緑区長津田町4259)
        アクセスは, http://www.msl.titech.ac.jp/map.html をご参照ください。

主 催:日本熱測定学会
協 賛:日本化学会,日本農芸化学会,日本薬学会,日本物理学会,日本結晶学会,
 日本分析化学会,近畿化学協会,応用物理学会,日本冷凍空調学会,廃棄物学会,
 日本金属学会,化学工学会,日本材料学会,高分子学会,プラスチック成型加工学会,
 日本油化学会,日本ゴム協会,繊維学会,日本セラミックス協会,資源・素材学会,
 日本原子力学会,日本食品保蔵科学会,日本食品科学工学会,日本生物工学会,
 日本生化学会,日本生物物理学会,炭素材料学会,日本熱物性学会,石油学会,
 日本鉱物学会,日本蛋白質科学会,日本鉄鋼協会,日本粘土学会,日本表面科学会,
 日本バイオマテリアル学会,日本家政学会,日本調理学会,
 東京湾岸地域大学間コンソーシアムによる社会人キャリアアップ運営協議会(TOBAC)
 (順不同,予定)

【参加のおすすめ】
 熱分析は基礎的な研究だけでなく,応用開発や品質管理など幅広い目的で利用され,その用途は年々広がりを増しています。近年,装置の進歩とともに自動化などにより簡便な測定が可能となり,また新たな測定手法も開発されていますが,実験の精度を高めて得られたデータを正しく理解し,解析をするためには,熱分析の様々な理論や測定法のノウハウを知ることが必要とされます。
 日本熱測定学会では,これから熱分析を始められようとしている方,装置はあるが使い方やデータの解釈に不安のある方などを対象に,熱分析技術の普及とそのレベルアップを目的とした講習会を実施しております。本講習会では,各分野の専門の研究者を講師にむかえ,各講師の執筆によるテキストと本学会が編集した「熱量測定・熱分析ハンドブック」(丸善)を用いて,基礎的な知識から応用事例までの広い範囲をカバーした講義と実習を行っております。さらに,分析機器メーカー各社のご厚意により最新式機器によるデモンストレーションや実験ノウハウの提供なども行っており,充実した内容でこれまでご好評をいただいております。講習会申し込み時や当日でも事前に質問をお寄せいただければ,講師らが回答を行う「個別相談」の時間も設けておりますので,有用な情報源としてご活用していただけるものと思います。
 ぜひこの機会をご利用いただき,熱分析をご自身の技術とされますよう,お勧めいたします。
                                日本熱測定学会 企画幹事  東條壮男,山根常幸,山崎淳司,長野八久

1月25日(火) 講 義

9:30 - 9:35     開会の挨拶と講習会の説明
9:35 - 10:35    熱測定の基礎―データ解釈の基礎:熱力学(東京都立大学)吉田博久
       1.熱,温度,熱容量
       2.ギブズエネルギー,エンタルピー,エントロピー
       3.相転移と相図
       4.ガラス転移と緩和現象
       5.DSCの標準物質
10:50 - 11:50   熱分析の基礎   1  ─ TG,CRTGを中心に(リガク)有井 忠
       1.TG,CRTGの原理
       2.装置の校正
       3.TGの測定条件と注意事項
       4.TG測定における問題点
       5.変化の内容と,より多くの情報を得るために
11:50 - 12:05   午前の総合質問・個別相談
12:05 - 13:05   個別相談・昼食
13:05 - 14:05   食品の熱分析(東海大学)古賀邦正
       1.アルコール水溶液系における熱分析の利用
       2.糖質・デンプン系における熱分析の利用
       . 食品微生物における熱量測定の利用
14:20 - 15:20   熱分析の基礎   2  ─ TMA,DMAを中心に(神奈川大学)西本右子
       1.TMAの原理と測定法
         TMAの原理/各測定モード/測定条件/測定の実際/特殊測定の例/測定例
       2.DMAの原理と測定法
            DMAの原理/各測定モード/データの解析/測定例
15:35 - 16:35    熱分析の基礎   3  ─ DTA,DSCを中心に(ソニー学園湘北短期大学)小棹理子(講義時間の入れ替え)
       1.DTA,DSCとは何か(目的,原理)
       2.DTA,DSCから何がわかるか        (データの見方)
       3.変化の内容と,より多くの情報を得るために
       4.正確で,より有用なデータを得るためには  (測定の工夫と注意)
16:35 - 16:50   午後の総合質問・個別相談

1月26日(水) 講 義
9:30 - 10:30    測定法の最近の進歩(元千葉工業大学)小澤丈夫(講義時間の入れ替え)
       1.熱分析の種類と定義
       2.新しい微視的熱分析
       3.新しい温度制御方法
10:50 - 11:40   装置メーカーによる展示・デモンストレーション
11:40 - 12:40   高分子の熱分析(埼玉大学名誉教授)柴崎芳夫
       1.高分子の熱的性質の特徴 − からみ合い
       2.ガラス転移挙動の特質
       3.結晶性高分子の相転移挙動の特質
       4.高分子の熱分解,熱酸化分解等の熱分析
12:40 - 12:55   午前の総合質問・個別相談
12:55 - 13:55   個別相談・昼食
13:55 - 14:55   医薬品の熱分析(東邦大学)米持悦生
       1.医薬品の物理形態
       2.医薬品の添加剤の相互作用
       3.医薬品の安定性予測
       4.医薬品の溶解速度の予測
15:10 - 17:00   装置メーカーによるテクニカルノウハウの説明
17:00 - 17:15   午後の総合質問・個別相談

1月27日(木) 熱分析機器による実習
  10:00 - 16:00  実験課題の説明と実習 (AからCのうち1課題を選択)

(A)高分子の熱分析(埼玉大学名誉教授)柴崎芳夫
                試料の取り扱い方
                試料の熱履歴や雰囲気の調整
                測定条件の選択
                測定
                ピークの解釈
(B)医薬品の熱分析(東邦大学)米持悦生
                DSC装置の温度および熱量の校正,
                測定条件の決定
                DSC測定による医薬品多形の確認
                TG-DTA装置の校正,測定条件の決定
                TG-DTA測定による医薬品溶媒和物の確認
                DSC測定による医薬品非晶質の確認
(C)熱分析機器の校正と実際  ― DSCを例に(神奈川大学)西本右子
                標準物質について
                温度および熱量の校正
                測定条件による校正への影響
16:00 - 17:00 実習に関する個別質問
17:00   閉 会



第54回熱測定講習会 参加要項

テキスト:担当講師執筆による講演要旨・資料

サブテキスト (「熱量測定・熱分析ハンドブック」丸善)講習会参加割引価格 5,880円(消費税含)

定 員:講義 80名,実習 24名程度

参加費(テキスト,  消費税含む)
 【講義および実習】
   日本熱測定学会正会員      36,750円
   学生会員  21,000円
   維持会員  47,250円
   協賛学協会会員    57,750円
   非  会  員    73,500円
 【講義のみ】
   日本熱測定学会正会員      21,000円
   学生会員  7,800円
   維持会員  26,250円
   協賛学協会会員    31,500円
   非  会  員    42,000円
 【実習のみ】
   日本熱測定学会正会員      21,000円
   学生会員  15,750円
   維持会員  26,250円
   協賛学協会会員    31,500円
   非  会  員    42,000円

参加申込方法:
・申込書にご記入の上,書面にて郵送またはFAXにてお申込みください。
・電話でのお申込みは受け付けておりません。申込書受理後,参加証・請求書をお送りいたします。
・参加費の払い戻しはいたしません。定員を超えた場合は先着順に締め切らせていただきます。
・個別相談の質問は,別紙にまとめて申込書と共にお送りください。

申込先:日本熱測定学会事務局
 〒101-0032  東京都千代田区岩本町1-6-7 
 宮沢ビル601
 TEL. 03-5821-7120  FAX. 03-5821-7439
 e-mail: netsu@mbd.nifty.com